ものがたりをめぐる物語

全2部作 2020年完成予定 
前編:地下の国へ
後編:再び地上へ
製作支援:公益財団法人トヨタ財団

昔に戻りたいわけではない。
さりとて、このまま進みたくはない。

グローバリズムを拡大させる西洋近代文明に対し、「東洋の英知」は為すすべもなく飲み込まれてしまうのか… 。諏訪大社の縁起物語とされる「甲賀三郎」伝説。消えた姫を探しに出かけた三郎は、蓼科山の人穴から地下の国を彷徨うことになる。やがて三郎はひとりの娘に出会い結ばれるが、地上に残した姫を思い、再び元の世界に戻って行く。そのとき三郎の姿は蛇に姿を変えていた。いったいこの「ものがたり」は何を語ろうとしているのか? 人穴、地下、蛇などの様々なキーワードが映画を意外なところへ導き、やがて西と東、地上と地下、昔と今という単純な二項対立を超えていく手がかりが示される。

・編集/監督:由井英 
・プロデューサー:小倉美惠子、小泉修吉
・撮影技師:秋葉清功、筒井勝彦、伊藤碩男
・録音技師:高木創
・出演:河野和子(陸前高田市)、宮坂清(諏訪市)
・インタビュイー:オギュスタン・ベルク、山中康裕、中村桂子、藤森照信、近衛はな
・イラスト:近藤圭恵
・音響効果:高津輝幸
・演奏:大森晶子(ピアノ)、尾尻雅弘(ギター)


オオカミの護符

〜山びとと里びとのあわいに〜

製作支援:文化庁/後援:川崎市 川崎市教育委員会
本編:114分/2008年製作
アカデミック版(上映権付き):73分

・平成20年度文化庁映画賞 文化記録映画優秀賞
・アース・ビジョン第17回地球環境映像際 アース・ビジョン賞

ニホンオオカミは絶滅したという。しかし、関東のお百姓は今もなお、お狗さまのお札の前で頭を下げ、祈っている。

オオカミは、なぜお札に描かれたのか。素朴な問いを手掛かりに関東平野を囲む山々を訪ね、人の話に耳を傾ける。しだいに映画は、大都会のアスファルトの下に眠る関東の古層の世界へと観る人を誘う。宝登山(長瀞町)の麓では紙のお札ではなく、木製の「お箱」に描かれた御眷属様(オオカミとされる)を貸し借りしている。奥多摩の旧家の神棚には、オオカミの頭骨や肩甲骨が祀られていた。最後に三峯神社に神領民として暮らしてきた古老が、冒頭の素朴な問いにひとつの答えを与えてくれる。


うつし世の静寂に

製作支援:公益財団法人トヨタ財団
後援:公益財団法人八十二財団 佐久市教育委員会
本編:96分/2010年製作
アカデミック版(上映権付き):60分

自然との共生という「おごり」ではなく、その営みに人がまず身を委ねる。

人の暮らしは今も昔も自分の力や家族の支えだけでは成り立たず、様々な人々の助けを必要とする。みんなで力を合わせて物事を達成するときに、我々の先祖は何を拠り所にしてきたのか。川崎市宮前区初山では今も様々な「講」が組まれ、人々が支え合いながら暮らしている。映画は最後に明治時代に神社合祀により社を失った「杜(もり)」の中で獅子舞が再現されていく。三世代(10代から80代まで)が同じ舞を繰り広げる姿に、講によって育まれてきた人々の安らかな心情が浮かび上がる。


鴻巣の赤物

ー民俗技術の記録ー

文化庁委託 平成22年度ふるさと文化再興事業「地域伝統文化伝承事業」
企画制作:鴻巣の赤物保存会
本編:28分(非売品)/平成22年度

かつて家には子供の健やかな成長を見守る人形や置物がたくさんあった。鴻巣の赤物(国指定重要無形民俗文化財)は子供の玩具であり、赤い色は疱瘡(天然痘)除けの意味もあったという。映画は、桐の大鋸屑を固めて作られる鴻巣の赤物の製作技術を丹念に記録している。


奈良町の会所

ーうけつぐ祈りとつどいー

文化庁地域伝統文化総合活性化事業 継続事業平成23年採択
奈良町の「会所」と信仰行事撮影・調査事業成果
企画制作:社団法人奈良まちづくりセンター
本編:48分(非売品)/平成23〜24年度

奈良町の共同体の要として機能してきた会所。会所内には神仏を祀る祠堂がある。町内自治の決定は神仏の御前において神仏に誓って遵守されてきた。人々は厳粛な法要や神事の後の直会、御斎において、神仏とともに一味同心する。村に「講」があるように、町の精神的絆帯に「会所」がある。


番組

狮城有约 | 日本璀璨黄昏

2019年放送 およそ10分×5本

シンガポール Channel 8 News 日本特集番組
※日本人の退職後、老後の過ごし方に焦点を当てた番組