夢を見ていたころ

2019.3.18 春ものがたり

梅干しの写真は3年前に撮ったもの。まだ一緒に働いてくれるスタッフと出会う前ですね。

「せっかく梅の実が成るのだから、料理にして出したいよね」

と思っていたのでしょう。手前に箸を置いているところにしっかりお客さんが意識され、「谷戸の下」のような場を想像していたことがわかります。懐かしい!

私は梅の木が好きです。人がまだ肩をすぼめて街を歩く冬の終わりに花を咲かせ、雪が降っても身じろぎもせず凛として咲き誇り、桜の開花宣言が出るころには花を落として人々の目線を桜の花に譲り、自分は着々と実をつける準備をする。その健気さに私は目が離せないのです。

「俺だけは君のことをわかっているから」

と、自己満足に近い思いで梅の成長を見守っています。

梅は、そんな私の気持ちを知ってか知らずか、毎年幹を太くし、たくさん花を咲かせています。多分、私の梅に対する思いは重いので(ダジャレか?)、気づかないフリをしてうまくかわしているのだと思います。

梅の実からだけでも、いろんな料理や加工品を作ることができます。梅干しはもちろん、 絶妙な隠し味の調味料 ・梅酢もできるし、梅酒などのドリンクにもなる。試しに紅生姜を手作りしたら、これがものすごく美味しい! 市販のものとは比べられない自然の色の美しさがあります。こうして紅生姜の写真を見ると、ああ、チヂミが食べたい!とすぐ想像してしまいます。

谷戸の下のスタッフとこれまで話し合う中で、みんな共通して大事にしたいと思っていることがあります。

「身近にあるものを大切にする心を持ちたい」

ということです。

・一枚の畑で作る野菜や果実を余すことなく使う工夫をすること。
・同じ地域で作物を作っている人たちとの繋がりを大切にすること。
・スタッフが各地で繋がっている生産者さんたちとの縁を大切にすること。

もちろん、これだけで谷戸の下で扱う料理の素材を賄えるわけではありません。しかし、こうしたところから始めて、徐々に顔の見える関係を広げたい思いがあります。

「作物の仕入れ先」という関係ではなく、むしろ自分たちが積極的に土地を訪ね、人を訪ね、話に耳を傾けたいと思っています。そうした「私たちが大切にしたいものごと」を大事に思ってくれる人たちと谷戸の下を通じて出会いたいのです。

谷戸の下のスタッフがこれから梅をどのようにお料理にしてくれるのか、楽しみです。そういえば、micoさんはどうしても梅シロップのかき氷を食べたいようです。皆さんは、どんなかき氷が好きですか?