「土曜日の会」多摩丘陵が始まりました。初回のゲストは建築家の伊東豊雄さんです。トークセッションのテーマは、田園都市と諏訪。2時間ほどのやりとりを20分にまとめました。こうした小さな作品を学校の授業やちょっとした地域の集まりなどでみんなで見ていただければ嬉しいです。 理解できたことを話し合うというより、理解できないこと、うまく言葉に表現できないことを引き出し合う、そんな使い方のできる作品ではないかと思います。

伊東さんが設計された建物から受ける印象と、伊東さんにお話を伺いながら感じるご本人の印象は、「なるほどそういうなのか」と繋がりを感じる一方で、むしろ「ええー…。そういうことなの?」と驚いてしまうことの方が圧倒的に多くありました。「百聞は一見にしかず」という諺がありますが、私にとっては「百見は一聞にしかず」という思いです。

次回は、中村桂子(JT生命誌研究館名誉館長)さんをお招きし、2024年3月に開催することが決まりました。催し物の詳しい内容や申込方法などはこのホームタウンノート上で改めてご案内します。(由井)

 伊東豊雄
1941年ソウル生まれ。父の郷里の長野県下諏訪町で育つ。中学校3年生の途中で上京。東京大学工学部建築学科卒業。主な作品に「下諏訪町立諏訪湖博物館」、「せんだいメディアテーク」、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」、「台中国家歌劇院」(台湾)など。日本建築学会賞(作品賞2回、大賞)、ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞、プリツカー建築賞など受賞。

【TalK Session 1】
由井:写真が写っている場所とは?
伊東:たまプラーザ駅のあたりではないか。

【TalK Session 2】
由井:ペアシティ構想とは?
伊東;菊竹さんは「田園都市」でコミュニティを作りたかったが、実現できなかった。

【TalK Session 3】
由井:建物を設計するときに発想の元になるものとは?
伊東:流動性を作りたい。そのために壁を取り払いたい。

【TalK Session 4】
由井:西洋近代的建物とは?
伊東:技術によって自然を克服できると考えている。

【TalK Session 5】
由井:自然との関係をどのように取り戻していけるのか。
伊東:犬がよく知っている。部屋を無くして、場所を作りたい。

【TalK Session 6】
参加者:菊竹さんの構想が実現していたら、今どのような街になっていたと思うか。
伊東:職住近接した街ができあがってかもしれないし…。

【TalK Session 7】
参加者:自分は古民家再生に取り組んでいるが、どのような将来性があると思うか。
伊東:小さなコミュニティを作りたい。